新たに発覚した年金の支給もれ問題「振替加算」
年金探偵と呼ばれている社会保険労務士の柴田友都に取材し、実際に見つかった事例を紹介する。
年金相談会で見つけてあげた振替加算と3号の年金
奄美大島の宇検村で開催された年金相談会で、元公務員のご主人をもつ、国民年金の額があまりにも少ない奥さんの年金を調査したところ、3号被保険者の期間と振替加算分をもらっていなかったことがわかった。
振替加算とは何だ?
夫が厚生年金や共済年金をもらっている場合、妻が65歳になるまでは加給年金という形で、夫の年金に含まれている。妻が65歳になると妻自身の国民年金の受給が開始するので本来は振替加算として妻の年金に加算される制度である。今回この分をもらえていない妻の分が判明した。
年金探偵は奄美大島の奥さんの振替加算を含む第3号被保険者分の年金を見つけて取り戻してあげた。
まだ消えた年金は2000万件もある
年金探偵は言う。
まだ見つけてあげなければならない年金は2000万件もある。もらえる権利がありながら、もらえないでいる人の年金を1人でも多く見つけてあげたい。
「この業は終わりのない旅だ」
今日も見つける糸口をたずねて
知識のない高齢者の戦中戦後の年金記録を何としても見つけるため、調査に向かう。
亡くなった人の分も年金がもらえる
亡くなった父親の年金がもらえると聞いて相談依頼をする男性。亡くなった父親は軍需工場に行っていたが、自分の会社の年金しかもらっていなかったと言う。見つかればもらえるという年金探偵、ぜひ見つけてあげて欲しい!
「消えた年金」取り戻した
宮城県と秋田県から見つかった年金が振り込まれたとの連絡。
「良かったね」と言う年金探偵と喜びを伝える高齢者。
「昔の仲間の年金も見つけてあげてください」という言葉に「頑張ります」と答える。